第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
「あのさ、悪いんだけど、俺に恋愛相談とかされても、そういうのに疎いから無理。もっと他に、誰か、適任な………」
―――そんなヤツいるわけない。だから、俺がこうして聞いてやるしかないのだ。わかりきってはいるのだが。
この不可思議な親友に物言えるのは、俺だけで………いや、俺だって言えない。普段は、まるきり、か弱い乙女同然だ。むしろ、指揮棒持ってる時の方が扱いが楽だ。
「ユーリが俺以外のヤツと、と思うと耐えられないんだよ。誰かと仲良く話しているとこなんて見たくない」
『ヤツ』って………相手は男なのか?この場合、ユーリがノーマルであるという前提だとライバルは『女』なはずだけど。
「そういうの考えると、こう、ギュッと胸の奥を掴まれたように苦しくなるんだ」
「苦しくなる?」
「うん、いたたまれないっていうか」
「………」
「これを、嫉妬って言うんだろうなあ」
「嫉妬………?」
マインとアルバートの関係性を推測した時に襲われた、あの感覚が蘇ってくる。
あの日、宿舎で二人が一緒に過ごしたであろうことを想像しただけで、息苦しくなって―――。