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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~




「………」


「本を買ったんだ」


「本?」


やっと話し始めたかと思ったら、これだ。あまりにも唐突過ぎる出だしだ。

四つん這いになり、辺りに散乱している教科書類を雑にかき分けている。その中の一冊、見覚えのある黒革のブックカバーを手にして、また元の位置に座り直した。



「意中の相手を射止める秘策」


………は?どこが?


「それ、音楽科の四季報ですよね?」


ズイッと目の前に本を差し出され、戸惑いながらも受け取る。

黒革に『リアリン学園音楽科 四季報』と金で箔押しされている表紙を眺めてから、パラパラとページを捲る。

そして、ようやく納得した。

中身は、恋愛攻略本。四季報につけられたブックカバーが、この本と大きさも厚みもちょうど合っていたのだろう。確かに、大っぴらに持ってられるような本じゃないからな。



「その本の通りにしてみたんだ」


「ふーん」


はっきり言って気乗りしない。聞きたくない。けど、聞かされるんだろうな。



「第一段階はこうだ、『挨拶し合う仲になる』だ。これは、クリア」


「それは、もちろん、そうでしょ」


「第二段階もクリアしたんだよ………あの天使のような笑顔、かっわいかったなあ」







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