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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~




「本当にごめんなさい」


深々と頭を下げられて、恐縮してしまう。



「急に飛び出した私が悪いんだ。だから、気にしないで」


「すみませんでした」


彼女は、もう一度頭を下げると、クルリと私に背を向けて歩き出した。大きな、つるりとした茶色い物を抱えて―――ん?楽器?

………あれって、チェロだよね?

もしかして、ぶつかったのってチェロ?

あの高価な楽器に突進しちゃったって訳か!?

うっわ、私のおでこより、あっちの方が心配なんだけど!



「待って、ちょっと待って―――っ!!」


慌てて大声を上げる。



「ねえっ、楽器は、楽器は、大丈夫なの!?」


「え?」


呼び止められた彼女は、少し驚いた表情で私が追いつくのを待っていてくれている。


「や、大丈夫、とか聞いておいてアレだけど、もし何かやらかしちゃってたとしても、私、弁償とかできる財力ないんだよね」


ハー、ハーッと息を切らして、そう告げる。


「楽器は心配ないです。大丈夫ですから」


「よかったあ」


その言葉を聞いて、心から安堵する。

この学園の規模、身分の高い生徒達とくれば、その生徒が持っている楽器って、絶対、私の常識範囲外の桁外れな額に決まってるのだ。

ジロジロとチェロを眺める。

どこにぶつかったのかはわからないけど、へこんでる箇所はなさそうだ。







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