第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
「どういうこと?」
「マイン先生が何をしているのか、何を考えているのか、知ったところで俺にとって得になるとは思えない。時間の無駄って観点からすれば損なだけか」
………それって、遠回しに、『誰にも言わない』ってことなのかな?そういえば、昨日も『俺には関係ない』って言ってたっけ。
自分の損得で物事を判断しているようだけど、告げ口みたいな卑怯なことをする気はないのだろう。
「けど、一つだけ。マイン先生は、この件に関与しない方がいい。教師なんだから、教職に専念すれば?」
「もちろん、そうしたいよ。けど、学園の問題を放ってはおけない。学園があってこその教師でしょ。だから………」
「そうやって正義感振りかざせば、危険な目にあう。常に正義が勝つわけじゃない」
レイヴィスは、私の言葉を途中で遮って、強い口調でそう続けた。
「心配してくれてるんだね?」
「別に、そんなんじゃない。無力なお前が動いたって何も変わらないし、余計に混乱させるだけだろ」
………優しいなって思ったとこだったのに!この言い様!
「無力って、失礼な!混乱なんかさせないよ!正義が勝たなくてどうするのよ!危険な目って?そういう悪の脅しに屈しちゃダメなんだよ!?」
バンッと机を叩いて身を乗り出す。つい、興奮して大声で反論する。
「なんでそんな熱くなれるわけ?ほんと変わってる」
レイヴィスは一瞬目を大きく見開いてから、ふっと小さくため息をついた。