第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
「不当なやり方、ね。でも、それが、『開国派』だとしたら?」
「開国派………」
「そのためには、多少強引なやり方も必要だし、犠牲者が出るのも仕方ない」
「アーサーと同じことを言うんだね。学園改革に賛成するように言われたの?」
「別に改革なんかどうでもいい。俺は、長年、この学園で学びたいと思ってた。けど、いつだって狭き門で。そんな時、アーサーが介添えしてくれたってだけ」
………どっちにしてもアーサーは、恩人なのだ。改革に興味なくても、何かを頼まれたら嫌とは言えないだろう。レイヴィスも有意義な方につくって言ってたし。つまり、レイヴィスはアーサー側だと思って間違いない。
「俺が弱みを握られてるとでも思ってる?」
「そう取られても、おかしくないよね」
「だから、俺のことも警戒してるわけだ?男子宿舎でも誰かの何かを調べているところだった?」
そう言われてギクリとする。
………やっぱり、宿舎から出て来るところを見られてたんだ!
それがアーサーに伝わったら、アルバートとの繋がりがばれる。彼の立場が危うくなる。そうなると、停学では済まなくなるかも―――。
『アーサーには黙っていて』などと、自分から言ったら、墓穴を掘ることになりかねない。
けれど―――。
「昨日も言ったけど。俺には関係ないから」
どうしようか迷っていると、レイヴィスが小さく呟いた。