第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
「………このように、日本を守る為には外国と戦うべきだと言う『攘夷派』、鎖国を解いて外国と交易し近代化を図るべきだと言う『開国派』、これまで通り幕府が主体となって鎖国を続けるべきだと言う『保守派』、そして幕府は頼りにならないから天皇を尊重しようと言う『尊王派』、やがて幕府を武力で倒そうと言う『倒幕派』が現れきて、激動の時代となっていったんだ」
「いつの時代になっても考え方の違いから争いは絶えないんだな」
「そうだね。せっかく平和な時代が訪れたのに。けど、そのまま鎖国を続けてたら、日本は世界に取り残されていただろうね。国の発展のためには、改革していかなきゃいけなかったんだろうね」
「この学園と一緒だ」
「え?」
「マイン先生は、『保守派』ってとこか」
「………」
椅子の背にもたれ、腕組みをしているレイヴィスをじっと見つめる。
急な話の振りように、なんと答えていいのか戸惑う。レイヴィスが脱線するなんて意外だ。
「レイヴィスは、知ってるんだね?その………伯爵とアーサーの悪巧みを」
「悪巧みって。もうちょっとマシな言い方あるだろ。完全に悪者扱いだな」
苦笑するレイヴィス。
「だって、そうでしょ?不当なやり方で学園を乗っ取ってるんだもん」
今だって、リアリン学園長を軟禁しているのだ。そこまでレイヴィスが知っているかどうか定かではないから、口には出さないけど。