第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
外の様子を気にしつつ、青いファイルを引っ張りあげる。
パラリ。
ん、何、これ?
建国記念式典来賓リスト―――最初のページにそう書かれている。各国の有名な人の名前が詳しい注釈つきでズラリと並んでいる。これ全部、式典に来る人ってこと?
スゴイんだけど!
パラパラとページをめくっていく。
名前を目で追っていく。スタンリー=アンダーソン、ヨハンナ=アードラー、立花薫………立花薫って、歌舞伎役者の?
すごーい!
それからっと………え?
そのページの下の方に、KEIと書かれた文字を発見する。
これってモデルのKEIだよね!?嘘、どうしようっ!大ファンなんだよねえ。
もしかしたら逢えるかもしれないよね?やった!すっっごい楽しみ!
ウキウキ気分でファイルに見入っていたら、そこへ急に影が落ちた。
ん………?
不思議に思って顔をあげると、すぐ横にレイヴィスが覗き込むように立っていたのだった―――!
一瞬で状況を理解した―――マズイ、見つかった!!
パタンッと、慌ててファイルを閉じたけれど、もう遅かった。
「あの、これは………」
どうしよう。うまくごまかさなきゃ………。
一人で空回りしているのは、わかっていた。言い訳なんか出てくるわけがない。けれど、何か言わなきゃと焦りが募る。真っ白な頭の中で、この場を取り繕うべき言葉を探しまくるしかなかった。