第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
「つまらない掛け合いしないでくれる?単にマイン先生口説きにきたわけじゃないんだろ。何しに来たんだよ。俺に用事?」
「ご名答!今朝、言い忘れたことあってさ」
チョイチョイと指でこちらに来るようにと促されて、レイヴィスが静かに立ち上がる。
「時間惜しいんだけど」
「ご心配なく。二分で済むから」
二人が廊下に出ると、カラカラとドアが閉められ、私一人が部屋の中に取り残された。
何、何?私に聞かれたら困るような話なわけ?
………これは、聞かないと!
急いでドアに張りつき、耳を澄ます。
ボソボソとした話し声は聞こえるけれど、内容までは聞き取れない。
う~~っ、残念!!
ブウッとふくれて、机に向き直る。
まあね、盗み聞きなんてよくないもんね。それに、二分で済むって言うからには、そんなにたいした内容じゃないよね?
すぐ目の前の日本史の教科書に目を落とす。
所々にアンダーラインが引かれていて、書き込みされている。ポイントをしっかり押さえていて、無駄がない。綺麗な字で見やすいし。
しっかり勉強してるんだあ。感心する。
と、その脇にペンケースとノートやファイルが重ねて置かれている。
その一番下にあるのは………青いファイル。
今朝、アーサーから受け取っていたファイルだ!
これに、陰謀計画が記されているんだ。
そうとわかったら、見るしかないでしょ、絶対に!!