第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
レイヴィスの言葉に従い、落ち着いて準備をするふりをしつつも、心の中では早くしなきゃと焦る気持ちが募っていた。
教える必要があるのかと疑問に思うほどに優秀だけど、補習をするからにはきちんと教えたい。ましてや、三十分の短縮なのだ。時間を無駄にはできない。
「ごめんね、始めようか」
息を整え、レイヴィスの正面に座る。
と。
コンコン。
ノックの音が部屋に響く。二人で顔を見合わせる。
誰だろう?軽くため息をつきながら、返事をして立ち上がる。
「はい」
私の返事とドアがガラッと開け放たれたのは、ほぼ同時だった。
「うっわー、こーんな密室で二人きりって。ホントに補習してんの?イケナイコト、想像しちゃうナ」
そう言いながら、ニッと笑みを浮かべるアーサーがそこに立っていた。
「イ、イケナイコトって………っ、ち、ちゃんと補習してます!!」
「ふーん、慌てるトコロが怪しいけどね。しかも、顔真っ赤」
指摘されて、思わず頬に両手をあてる。
「な、何にも怪しくないしっ、これは、アーサーが変なこと言うから………っ」
しどろもどろ………う、余計に言葉に詰まってしまう~~。