第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
あの青いファイルと、アーサーとレイヴィスの関係が気になって、しばらく考えを巡らしてはみたけれど、答えが出るわけではない。そんなことより、今は授業に集中しなきゃ。
ここ数日は、生徒達もいつもと違ってピリピリしている。テストが近いので皆、緊張がみなぎっている。この学園は定期テストの成績をかなり重要視していて、赤点なんて取るようなことがあったら、即落第と容赦ないという話だ。
私だって、受け持ちのクラスから落第者を出すわけにはいかない。
放課後になると、何人かの熱心な生徒に呼び止められ、質問に答えていく。次々に教えているうちに、気づいたら補習の開始時間を過ぎてしまっていた。
いっけない!
急いで進路指導室へと向かう。
息を切らして扉を開けると、もうすでにレイヴィスは座っていて、教科書を読んでいた。
「遅くなってごめんね。すぐ始めるね」
えっと、今日は日本史だ。
バタバタと筆記用具や教科書を取り出す。
あとは、年表………っと。
「慌てなくていい。ここまで読んでおくから」
顔を上げ、トントンと教科書のテスト範囲を指差している。そして、またすぐに教科書へと視線を落とした。
「うん、ありがと」