第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
「じゃあ、次は………」
「もう三十分経った」
「え、もうそんな時間?あ、でも、ゴメン。ここだけ………」
レイヴィスは、教えかけのページを無情にもパタンと閉じ、サッサと帰り支度をする。
「じゃ、また明日」
「………うん、お疲れ様」
そうして、そのまま風のようにあっという間に部屋を出て行ってしまった―――。
そのあまりの早さに呆気に取られる。
教えてる途中だったのに………。
小首を傾げて、レイヴィスの去って行った方向を見つめて立ち尽くす。
なんだろう?何かそんなに急ぎの用事があるのだろうか?
でも、そうだよね。時間の決まった約束なら、遅れるわけにはいかないもんね。
それはそうと、とにかく有意義な三十分だった。レイヴィスにとってもそうであったはず。