第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
キンコンカンコン~ ♪
六時間目の終わりのチャイムが鳴っている。
もう一時間経ったんだ!集中していたらあっという間だった。あと少し。手を休めることなくせっせと作業を続ける。
コンコン。
ドアのノックの音が聞こえた。
あ、レイヴィスが来たんだ。
「どうぞ」
顔を上げ、ドアの向こうに声を掛ける。
「失礼します」
軽く頭を下げながら礼儀正しく入ってきた彼を見て、思わず声を上げてしまった。
「レイヴィス!?」
「………そうだけど」
訝しげな顔つきで私を見ている彼―――この人がレイヴィス!?
それは、昼休みに宿舎の前で会った彼だったのだ!!
手の中からペンが滑り、カシャンッと床に落ちると、コロコロと転がっていった。
そのペンをレイヴィスが、しゃがんで拾ってくれた。
「はい」
「あ、ありがと」
慌てて立ち上がって、ペンを受け取る。
「これ、テスト?」
「うん。どの程度分かってるのか知りたくて。簡単なテストだから解いてみてくれる?あのね、これ、記述式なんだけど、難しかったら選択式で答えるバージョンも作ったから。どっちがいいかな」
「今作ってたんだ………二種類も?こっちで大丈夫」
日本史と古典どちらも記述式の方をヒラリと取り上げると、正面の席に座り、すぐさま問題に取り組みだした。