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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第33章 私立リアリン学園!~アルバート~ 情熱編




「これ、本物。私の制服だ」


ほころびを指差して声をあげる。



「本人のあなたが言うのですから、間違いないですね」


「本物でよかった。そんなすごい金額払ったのに、偽物だったら許せないよね。というか、本物なら本物で、どうしてこれがネットオークションなんかに出回ってるわけ!?」


「出品者は、『関係者』とだけしか明かされてませんでした」


「店長は、そんなことする人じゃないんだ。とすると、バイト仲間の誰かがってことになるよね?考えたくないなあ。人の制服売って金儲けしてるなんて。嫌な世の中だね」


ため息つきつつ、世の中の非情さを嘆く。



「お返しします」


「何?」


「元々は、あなたのです。この制服をお返しします」


「いや、返されても。もう着ないし。それに、今はアルバートの物じゃん」


そういえば、これ買ってどうするつもりだったんだろう………聞くのが怖いんだけど!



「では、あの、一度でいいので、その………着て見せてもらえますか」


「は、え?い、今?」


「ええ、今です」


心なしか、メガネの奥の瞳が期待に満ちて輝いている………。

えっと、どうしよう。

アルバートの競り落とした金額が頭をよぎる。

ただのメイド服に、あんな大金注ぎ込むなんて。



―――どうかしてる。



そう思うけれど。同時に、そこまでして手に入れてくれたのかと感慨深いものがある。

それに、メイド服を着るのは、本当にこれが最後かも………。







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