• テキストサイズ

【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第33章 私立リアリン学園!~アルバート~ 情熱編




「どうしたの、これ?」


「ネットオークションで競り落としました」


「ネットオークション!?」


思いがけない返答に戸惑う。



「メイド服なんて売ってるの?いくらだったの?」


「リリカ着用済みの制服ということで、すごい値になりました」


「え、私の名前まで出てたの?すごい値って………いくら?」


「………」


耳元で囁かれる数字―――。



「はあっ?冗談でしょ!?」


その金額に、飛び上がるほど驚いてしまった。

だって………。

何、その法外な金額!!!



「それ、詐欺じゃない?だって、これ、私の制服かなんて本当のとこなんてわかんないじゃん。ダメだよ、こんなのに騙されちゃ!」


「では、あなたの制服かどうか確認してもらえますか」


「確認って………そんなのわかるわけないじゃん?」


そう言いながら、アルバートの手から制服を受け取る。

見知ったメイド服。確かにモエ~ルの制服であることは間違いない。



―――あ。



思いついて、ポケットをゴソゴソと探る。

グイッとポケットを反転させて、引っ張り出してみる。

一番隅に小さなほころび。ずいぶん前からほつれていたけど、裁縫があまり得意じゃないし、そんなに気にならないかと思ってずっと放置していたのだ。だんだんほころびが大きくなって、細いリップクリームを入れてると落ちそうになるほどだった。

―――そして、そのほころびが、同じようにそこにあった。







/ 978ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp