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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第32章 私立リアリン学園!12時間目~アルバート~




白とピンクで統一された店内は、所々にクマやウサギ等のぬいぐるみやリボンが飾られている。なんというか、まるで、乙女の部屋だ。テンポのいい曲がうるさいくらい耳に入ってくる。



『ほらあ。恥ずかしがってないで、入ろうよ?進めー、進めー』


ユーリが俺の背中を押しているが、俺の心は、もうすでに回れ右だった。ココは、完全にアウェーだ。棄権するのが一番だ。

俺には、場違い過ぎる―――。


そう結論に達し、帰ろう、と口にしかけたその時。

目の前の人物と目が合い、息が止まりそうになった―――。



『あの、どうぞ?うちは、どちらかというと普通のカフェに近いですし。そんなに、かしこまらなくても大丈夫ですよ』


………っ!

リリカ――――――!!!



『だよね?表通りのすっごい萌え萌えには、ちょっと入りづらいけど、ココならって思って』


硬直状態の俺に代わって受け答えるユーリ。この時ばかりは、コイツの存在をありがたく思った。

そして、次の瞬間、俺は、すべてを感じ取った。

リリカは、ユーリをじっと見つめている。

おそらく、アイドルみたいなカワイイ男のコとでも思っているのであろう。リリカだけではない。他のメイド達も一斉にユーリへと視線を向けている。

昔から慣れた場面だ。気にすることなどない。俺にとってはむしろ、ありがたい状況だ。不躾な視線をリリカに向けているというのに、気づかれていないのだから。







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