第32章 私立リアリン学園!12時間目~アルバート~
「なんだ。意外と使えない技だね。で、空札って何?」
「なっ、あなたは、まるで理解してないようですね。最初に五十枚分けましたよね?そして、そこからお互い二十五枚づつ取って並べた結果がこれです。ここには、五十枚しか札がありません。つまり、残りの五十枚は空札ということになります」
自分とユーリの陣地を改めて見比べる。
「じゃあ百首読まれるのに、半分はここに札がないってことだよね。空札の時は、ただじっとしてるだけになるよね?えー、それ、やりづらいよ。いっそ、全部並べた方がいいんじゃない?」
「勝手な提案はしないでください。再開してもよろしいですか?」
「あ、はい、どうぞ」
かるたって、いろいろ決まり事があるんだね。でも基本は、読まれた札を取るだけ。あとは、どれだけ早く取りに行けるかだもんね。よし、頑張るぞ!