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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第4章 ピアノレッスン~シド~




―――。

シドは、楽譜に目を通すうちに、はっとなる。



これ………もしかして、アイツか?

アイツが書いたってのか?

………何のつもりだ?

ウィルツで会うってのは聞いてたが………余計な話はすんじゃねえって釘刺しておいたはずだったがな。



シドは、楽譜をめくって、次の楽譜にも目を通す。



ったく、人生書いてんのかよ、無駄に長えな。

文句を言いながら、次の楽譜をめくる。



つまんねえ曲だ。



それでも………音符を目で追うのが、止まらない。



なぜか、わからない。

無性に引き込まれる。

魂を揺さぶられてるようだ。

俺は、何をしている?

何のために生きている?



―――大事なのは、なんだ?



マインは、誰のものだ?

ルイか?

………くれてやったつもりは、ねえ。

マインが俺に惚れてる事くらい、とうに気づいてる。

けど、マインはプリンセスだ。

俺が相手でいいわけねえ。

だからって………他の男が手ぇ出していいって事にはならねえ。

マインは、俺のものだ。





俺は、マインが―――。





そこまで思い出すと、ガバッと起き上がるシド。

苦々しい表情を浮かべて、深く、大きなため息をつく………。










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