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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第4章 ピアノレッスン~シド~




~回想・シド~





俺は、なんで、あんな事をしたんだ?

マインを傷つけるつもりなんか、なかった。

それなのに―――。

両の手に残る、マインの細い手首の感覚。

今でも、はっきりと残っている気がする。




―――マインを抱いてから、ずいぶん経つというのに。





シドは、舌打ちをする。



一体、なんだって、こんな事になっちまったんだ?

そもそもの始まりは、何だ?

マインが俺にピアノを教えるだとか、音楽祭で一緒に演奏しようだとか、おかしな話を持ち出したからか?

―――いや。

それなら、問題は解決してる。

俺は断り、代わりにルイが弾いた。

それで、いい。



………マインとルイが仲良く弾いてるのに、俺は嫉妬したってのか?



はっ?

ありえねえ。



シドは、イライラと部屋の中を歩き回る。



………っ!

めんどくせえな。



ベッドにドサリッと身体を預け、天井を見上げる。


何度考えても、わからねえ………。

シドは、ゆっくり目を閉じた。







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