第32章 私立リアリン学園!12時間目~アルバート~
~テスト問題作成~
それ以来、連日、パソコンと教科書を睨み、作業に没頭する。
合唱練習は、生徒達も放課後に時間を割けないので、音楽の授業中に行っている。
かるた部もあれから何も連絡がない。つまり、部員は誰も来てないってことだよね。
とにかく他に何も負担がないので、こちらに専念できるのはありがたい。
テスト作りは、思っていた以上に大変だ。
周りを見渡すと、他の先生方も必死でパソコンと向き合っている。
―――そういえば、黒崎って、パソコン扱えないんだよね?タイピングソフト、脱ぎ脱ぎなんとかで、少しは上達したのかな?
チラリと黒崎の方を伺うと、パソコンを机の隅に追いやって、ペンを走らせている。
………完全に、アナログだね。
でも、テストが手書きってことはありえないよね。そりゃ、昔は手書き作成が普通だったんだろうけど、いくらなんでも、今どきそれはないよね?
いつも、どうしてるんだろう?誰かが入力してくれたりするのかな?けど、黒崎に協力的な先生なんて見たことない。
そういえば、黒崎と親しい先生っている?いないよね。
伯爵、アーサー、ジル教頭の三人には、ペコペコしてるよねえ。まさに、権力に弱いタイプ。それ以外の先生達には、横柄でさ、本当に嫌なヤツ!