第29章 私立リアリン学園!11時間目~イケヴァン・アーサー~
「改めまして。横領、不正融資の受け取り、その他諸々の容疑で事情聴取を受けることとなったリアリン学園長は本日付けで解任されました。代わりに学園長に就任しました、こちらは、サン・ジェルマン伯爵。俺は顧問のアーサー・コナン・ドイル。ヨロシク」
スラスラと、読み上げるように自己紹介をするアーサー。
アーサーの言葉に、耳を疑う。
リアリン学園長が解任?
その代わりが伯爵で、アーサーが顧問?
というか、その前に………横領?不正融資の受け取り?リアリン学園長が?
それで、事情聴取って!?
え、じゃあ、さっきの人達って、警察の人ってこと?
ポカンと口が開きっぱなしになってしまう。
誘拐とかって一人で騒いでしまってバカみたい。
でも!
だって、しょうがないよね?悪者にしか見えなかったんだもん!!
いやいやいや、ちょっと待って。そもそも横領とかって、リアリン学園長がそんな事してたの?
というか、さっき―――。
『私は潔白だ』
そう言ってたよね?
じゃあ、無実の罪で捕まったってこと?
そんなのダメじゃん!助けなきゃ!
「突然の事で戸惑いがあるだろうが、この学園のために心血を注いでいくので皆の協力を仰ぎたい」
伯爵は、堂々とした態度でそう告げた。