第28章 私立リアリン学園!10時間目~ルイ&イケヴァン・アーサー~
は………あ。
額の汗を腕で拭って、呆然と天井を見上げる。
私ったら。
一人で想像して、こんなにすぐイっちゃうなんて。
本当に抱かれたら、どうなっちゃうんだろう?
いや、もう、ルイのあの瞳で見つめられただけで、イっちゃいそうだよ―――。
『君を連れて帰ってもいい?』
ルイの言葉が浮かんでくる。
あれって、ただの冗談だったのかな。
あの時、頷いてたら………今頃、まだ一緒にいたのかな?
ノロノロと今度こそ起き上がる。
ドレスを脱ぎ、ハンガーにかけると、そのままシャワーを浴びに行く。
少し冷たいシャワーで、火照った身体を冷ます。
一日の汗と汚れと疲れと、このどこか虚しい気分さえも流れていくといいのに―――。
ふう。
身体と頭にタオルを巻きつけた格好で、またベッドに横になる。
このまま眠ってしまいそうだ。
髪くらい乾かしたいとこだけど………もう限界。眠い。
今日は、朝が早かったし。
シドは大丈夫かな。あれから、ジル教頭が隠れ家に行ったのだとしたら、何を言われたのだろう。
ルイは、もう眠っただろうか。
音楽会で私より疲れてるだろうな。
今日の音楽会、楽しかったな。アーサーと伯爵がいたからかな。やっぱり一人より一緒に鑑賞する人がいるといいよね………。
目を閉じると、アーサーの顔が思い起こされた。
『コレ、俺の電話番号。絶対、電話して』