第28章 私立リアリン学園!10時間目~ルイ&イケヴァン・アーサー~
「俺は、ただ、マイン先生のドレス姿が見たかっただけ」
「………?なんで?」
「そのドレス、すごく似合ってる。綺麗だね」
今度は、あまりにも突然過ぎる、ストレートな褒め言葉。
えっと………ルイ、どうしちゃったの?
急にそんなこと言われてもっ。
「あ、あの、私、なんで呼ばれたのかな。何か用事でもあった?楽屋まで来てよかったのかな」
いたたまれない思いに駆られて、モゴモゴと呟く。
「………マイン先生のドレス姿が、見たかったんだ。単純に、それだけ」
「え」
「だから、ここに呼んだ」
「………」
ええっ!?
もう一度、同じことを繰り返されて。
それって………急にそんなことを言われて、カアッと頬が熱くなっていく。
あ………ルイの頬も、心なしか赤くなっているよう。
ちょっと待って、ちょっと待ってよぉ。
ルイの意図が、まったく読めないって思ってたけど―――。
さっきまでのルイの言動を思い起こす。
シドと私がどうして一緒にいたかって………つきあってるのか気になってたってことだよね。
昨夜のシドの様子も………私とシドが何かあったんじゃないかって思って聞いたんだろう。
このドレスも、シドに買ってもらったってことが、引っかかってたみたいだし。
それって―――。
ルイはシドに、嫉妬してたってこと?
そう考えると、すべて辻褄が合う。
嫉妬するってことは、それは、つまり――――――。
嘘っ!?
ど、どうしよっ。
ルイの想いに気づいて、慌てふためく。
………まともに顔、見れないよぉ。