第28章 私立リアリン学園!10時間目~ルイ&イケヴァン・アーサー~
どこに恋愛のチャンスが転がってるかわからない。こうだと思ったら、即、掴みに行かなきゃ!
そう思っているはいるけど、いつだって行動が伴わない。
あと一歩が踏み出せないんだよね。
あーあ、私の悪い癖。
………でも、これでよかったのかも。
私には、アーサーみたいな軽いノリのタイプは、合わないと思う。
アーサーって、女のコにモテそうだし。
振り回される恋愛はしたくないし。
と、いうことで。
勝手に妄想恋愛、完結!
苦笑しながら、ノロノロと観客席を出て、ロビーを歩き出す。
と。
壁に背を預けて佇んでいるアーサーの姿が、目に入った。
嘘………なんでいるの?
たった今、妄想恋愛、完結させたばっかりなのに!
続きがあるなんて、不意打ち過ぎる!!!
「あ」
私と目が合うと、アーサーはゆっくりとこちらに向かって歩いてきて………。
「格好つけて去ってみたけど、どうしても、これで終わりにしたくなくて。マインの連絡先、聞いてもイイ?」
真顔のアーサー。
やっぱり、私を待ってたんだ―――。