第28章 私立リアリン学園!10時間目~ルイ&イケヴァン・アーサー~
「失礼したね。アーサーは、悪気はないんだ」
「そー、悪気はナイんだー」
「いえ、私こそ。びっくりしちゃって………つい、大声出してしまいました」
「こーいうの、慣れてないカンジ?かーわいーい」
アーサーのからかうような口調にムッとする。
………そういうアーサーは、ずいぶん女慣れしてるみたいだね。
よっぽど、そう言ってやろうかと思ったけど、相手は初対面の人。黙っていた方がいいに決まってる。
気を取り直して、静かに席に座り直す。
私の隣りにアーサー、そのすぐ横に伯爵が座ると、開演を知らせるブザーがホールに鳴り響いた。
「始まるね」
おもむろにメガネをかけるアーサーをチラリと横目で見て。
………やっぱり、カッコイイな。
なんて―――。
いやいやいや、何考えてるのよ!!