第28章 私立リアリン学園!10時間目~ルイ&イケヴァン・アーサー~
――――――。
「これでよし、と。お姫様の完成だ」
キラキラのブルーのドレスをまとい、ヘアとメイクをクロードに仕上げてもらう。
自分の姿が見違えるほどだ。
プロにメイクしてもらうって、こんなに違うもんなんだ。すごいなあ。
「綺麗………」
「自分で言ってるし」
アランに鋭く突っ込まれて照れ笑いをする。
「だから、つまり、クロードの腕がいいってこと!」
「俺の腕もそうだが、元の素材がいいんだよ。マイン、本当に綺麗だ」
「ありがとう」
素直にお礼を言う。
「マインの荷物は後で宿舎に届けておくよ。これもか?」
クロードに言われて、私は周りの自分の荷物をまとめる。
「これは?マイン先生の?」
ベッドの横に置かれたままの可愛らしい箱を指差すロベール先生。
………!!
「それはっ」
私は急いで走り寄り、箱を抱える。
「ああ、マインのだ。大事に持って帰ってくれ」
ニヤニヤしながら、シドが言う。
も、もうっ!!
中身を知られたら、大変だよっ。
ドギマギしながら、箱をしっかりと抱え直す。
焦りながらも服と服の間に隠し包むように奥へと箱をしまう。
それからほどなくして。
アランに送ってもらい、会場のナントリーホールへと向かった―――。