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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第28章 私立リアリン学園!10時間目~ルイ&イケヴァン・アーサー~




カタン。


傘立てに傘を入れ、ルイが手にしていたバスケットを私に差し出す。



「これ、食事。何も食べてないだろうから」


受け取ってテーブルに置くと、ちょっと中を見てみる。

サンドイッチとおにぎりが入っている!

クウッと、小さく私のお腹が音を立てる。

もう一つの袋を受け取って、中からペットボトルのお茶と魔法瓶を取り出す。



「それは、スープ」


「ルイが作ってくれたの?」


「アランに頼んだ。けど、何も教えてないから………ここにマイン先生がいることとか。だから、アランにお礼とか言わないで」


「うん、わかった」


「それから、これ」


一枚の紙を渡される。



「チケット?」


「今日の音楽会の」


あ、だから、ルイは正装しているのか。それに、音楽会は今日だった。


「ありがとう。でも………シドを置いて行けないし」


「ロベール先生がじきに来る。俺は、午後の部で演奏するから、ゆっくり来るといいよ」


「………」


「行って来いよ」


ためらっていると、部屋の奥からシドの声。



「ロベールが来るなら、お前はお役御免だ。何人にも看病されちゃ、たまんねえ」


「シド、起きてたの?」


「起きたんだ」


「起こしちゃってごめん。具合どう?」


「いつまでも心配してんじゃねえよ。こんな傷くらいたいしたことねえ」



そう言って、ニヤリといつも通りに笑って見せたので、ルイと顔を見合わせる。







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