第27章 私立リアリン学園!~シド~ 情熱編
シド 情熱編<R18>
~ループ~
「はいっ、お水」
ズイッと。
中の水がこぼれそうな勢いで、シドへコップを差し出す。
それなのに、シドは身体を起こそうとも受け取ろうともしない。
「起きれねえ」
「そんなに怪我、ひどいの?」
そういえば、ロベール先生が手当てしているのをチラッと見ただけだ。血がいっぱいで傷の状態なんて見えなかった。だから、どの程度の怪我なのかがわからない。
「口移しで飲ませてくれるとありがてえな」
「く、口移し!?………あのねえっ!!」
「薬も飲ませられねえんじゃ、何のためにいるんだよ、マイン先生?]
「う、それは………わかったわよっ」
薬と水を口に含み、寝ているシドに覆いかぶさるように近づく。
………うっわ。至近距離にシドの顔。
感じる、吐息―――。
「まさか、初めてとか言うんじゃねえだろな?そこまでお子ちゃまじゃねえよな?」
鼻先が触れそうな距離で、シドがからかい口調にそう言うので、思わず薬を飲み込みそうになる。
目をつむりそうになるけれど、意を決して、グッとシドの唇に触れる。
軽く開いた口から、薬と水が流れていく―――。