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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~




「あー、お前にイイ物やる。そこ、一番上」


シドが思い出したように、すぐ横の本棚を指差す。

ギッシリと難しそうな本が詰まった本棚の下は、三段の引き出しになっている。

私は、一番目の引き出しを開けてみる。

口の部分を大きなピンクのリボンで結んである、上品な白い包みが現れた。


「これ?」


「就職祝いだ。学園じゃ渡しづれえからな」



就職祝いって………これ、前から用意してたってこと?



「もらってもいいの?私、クビになるかもだよ?」


「今回のこと、ジルに見つかったらって心配してんのかよ?」


「辞めたくないけど。シドと関わるなって約束破っちゃったし」


「俺が辞めさせねえ。お前は、俺が推したんだしな」


「ルイが、じゃないの?」


「………ずいぶん、ルイと仲いいみてえだな。ま、いいか。芽瑠の代わりの教師を探せってジルに依頼されてたんだ。夏休み中に、あちこち声掛けて候補集めてた」


「それでルイが私をって、言ったんだね?」


「ああ、ちょうどルイが通ってたからな。あそこは、学園経営のゼミだしな。なんだ、知らなかったのか?」



私は、目を丸くしてシドを見つめた。



「そんな繋がりがあったんだね」


「優秀なのは、何人もいたが、その中でお前が一番だった。最高だ。俺は、お前しかいねえと思った」



ドキンッ。


まっすぐなシドの瞳に、心臓が射抜かれそうだった。



………シドは、『教師として』の私を言ってるんであって。それ以上の意味は、ないんだよね。

だから、ドキドキする必要なんか全然ないんだってば!







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