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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~




「私は、学園のことなら何でも知りたいと思うのに、ジル教頭は、何も話してくれなくて。私には、関係ないって。教職に専念しろって」


「この学園には………ここに限らず、企業でもどこでも、少なからず厄介事を抱えているものだよ。ジル教頭は、それに対処する役割を担っている。けれど、君は教師だ。君には、そういったことで煩わせたくない、ゴタゴタに巻き込みたくないと思ってるんじゃないかな。何も君に意地悪しているわけじゃない」


「それは、わかっています。けど、こんなふうに疑問を持ったままじゃ、教職に専念するどころじゃないです」


「俺も、赴任してきたばかりの頃は、同じように悩んだよ。けれど、俺達にはどうしようもないこともある。これ以上詮索すると、職を失うことにもなりかねない」



『最終手段』

その言葉を思い出す。

本採用の教師だったら、そう簡単には辞めさせられることはないだろうけど、私はまだ『試用期間』だ。

シドが何をしているかを知ったら、最終手段を取らざるを得なくなる―――。

ジル教頭は、それが言いたかったんだ。

私は、ただの教師。

何ができるわけでもない。だから、好奇心で知ろうとしてはいけない。

………そういうことだよね。

ロベール先生の穏やかな笑みを見ていると、大騒ぎしているのは私だけなのかなと思えてきた。

ジル教頭に盾突いても意味ないよね。

というか、かなわないし。






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