第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~
「シドとは、学園内での教師と生徒としての関わりは構いませんが、それ以上の接触を持たないようにお願いします」
「どうしてですか?あの、特命って、どんなことをするんですか」
「それは、貴女の範疇ではございません」
「さっき、危険って。そんなに危ないことなんですか?」
「これ以上は、お教えできません」
「なんでですか?学園のことなら、私にも知る権利がありますよね?」
「いいえ、ございません」
「ございあります!いつも私の意見は受け入れてもらえないし、これ以上聞くなと一方的に遮られるし。秘密にしろと言うならそうします。私は誰かに話したりするつもりはありません。だから、せめて、私が疑問に思ったことだけでも答えてください!」
フウ―――ッ。
肩で荒く息をつく。
言っちゃった、言っちゃったよぉっ。
こうやって意見言う人なんて、きっと私くらい。
けど、これで、何かが変わる。
真剣に訴えれば、応えてくれる。
そう思ったのに………。
「お答えすることは、何もありません。お話することは以上です。まだこの件に関与するおつもりでしたら、こちらとしても最終手段を取らざるを得ません」
え?
最終手段?
「それって、クビにするってことですか」
「………お察しください。マイン先生、貴女は教師です。ですから、教職に専念していただきたいのです。よろしいですか?」
「………」
また、いつものように有無を言わせないジル教頭の威圧的な態度。
私は、ただ頷くだけで、これ以上は何も言えなかった。