第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~
「貴女は、シドの秘密を知ってしまったようですね」
………?
シドの秘密?
一瞬、何のことか理解できずに、ポカンとしてしまい………。
それから、気づく。
ああ、猫にエサあげてることか。
………って、えっ、もうバレちゃったの!?
「あの、シドを責めないでください。シドはシドなりに思うところがあるようですし………」
「それは承知しております。シドには、こちらからお願いをしているのですから」
え?
思いがけない言葉が返ってきて驚く。
えっと、つまり、学園側から、猫にエサをあげるようにお願いしてるってこと?
そういえば、シドもすごくかわいがってたもんね。
この学園では、猫は大事にされてるんだね。
「私も可能な限り、お手伝いしたいと思います!」
「………マイン先生が、ですか?」
「………?はい、もちろん。シド一人では大変ですし」
一匹や二匹じゃないもんね。
「それは、賛成しかねますね。時には、危険をも伴いますので」
危険?
………確かに、猫に引っ掻かれたりすることもあるからね。
「でも、そんな危険ってほどではないかと。大袈裟過ぎません?」
「貴女に何がわかるのですか?」
妙に厳しい口調のジル教頭に、違和感を覚える。