第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~
後を追いかけ、学園長室へと向かう。
この学園では、大抵のことはジル教頭が仕切っていて、注意勧告やお咎めは、もっぱらジル教頭の役割だ。
そして、『それ以上』の場合のみ、学園長に呼び出しをくらう。
思いあたることと言ったら、あの写真のことくらい………。
けど、私のことは調べ済みなわけだから、承知のとおりフーゾクとは無関係だし、今更、過去のバイトのことでどうこう言われるはずはない。
だとしたら、考えられるのは―――。
あの写真を貼った犯人が見つかったのだ!
「失礼致します」
続いて、学園長室へと入る。
ここに入るのは、初日以来だ。
ということは、学園長に会うのも初日以来。
「マイン先生、学園はどうですか?少しは慣れましたか」
「はい」
目の前の学園長に緊張しながら返事をする。
「先生や生徒達からも信頼されて教え方もよく、とても評判がいいです。これからも頑張ってくださいね」
「ありがとうございます」
私は、深々と頭を下げ―――。
あれえ?もしかして、褒めるために呼ばれたのかな?
チラリと斜め前に立つジル教頭を伺う。
うっわ、険しい顔してるっ。
「………では、本題に入らせていただきます」
ジル教頭の、いつになく緊迫した様子に思わず身震いする。
な、何を言われるのだろう―――。