第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~
『明日、遅れんなよ』
………!!
ためらっていたら、シドの方から、そう切り出してくれた。
「そっちこそ。時間厳守だよ」
そうして。
私達は、笑い合いながら電話を切った。
ドアを開け、校舎の中へと入る。
ハンカチで吹き出た汗を拭う。
肩に触れたシドの大きな手。首筋にかかった息。手首を掴んだ骨ばったゴツイ指―――。
思い出すと、顔が熱くなっていく。
シドといると楽しいと思う反面、なぜか不安になる。
なんとなくだけれど………嫌な予感がする。
気のせいだといいのだけど―――。