第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~
「俺を脅してるつもりか?」
「そんなんじゃないよ。ねえ、私も時々ここに来ていい?」
「ダメだ」
「なんで?」
「ここは、人通りがなくて危ねえ。学園の中だからって安心すんなよ。お前、こないだ黒崎に言い寄られたんだろ?」
「どうして知ってるの?あ、やっぱりルイと仲いいんだね」
そのことを知ってるのは、ルイだけだもん。
ルイがシドに話したってことだよね。
「ルイと?はっ、冗談じゃねえ。問題は、黒崎の方だ。アイツは臭い男だ。気をつけろ」
「臭い男って………足が臭いって言ってるみたい」
「当然、足も臭えだろ」
シドが可笑しそうに笑う。
それって、つまり、シドも黒崎が怪しいヤツだと思ってるってことだよね。
「ねえ、あの写真を貼ったのは誰か調べてほしいって言ったら、シドが犯人を探してくれるの?」
「報酬次第だな」
「………あっそ」
出たよ、報酬。
ずいぶん偉そうだなあ。
報酬払ったとして、ちゃんと犯人見つけられるのかね?
「シドは、誰が犯人だと思う?」
「俺の意見を聞きてえなら、顧問料が必要だぜ」
「顧問料?」
呆れて目を丸くする。
「報酬払わなきゃいけないほど、シドの意見って貴重なわけ?私は、ただ、シドはどう思ってるかなって聞いてるだけだよ」
「さあな。裸の写真ならともかく、あんな写真に関心ねえ」
「もう!」
聞いた私が、バカだった………。