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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~




と―――。



「痛ぇっ」


シドが小さく呟いた。



え、え?

私は、何もしてない。

恐る恐る、目を開けると………。

慌てた表情のシドが、いる。



ニャー。


気づくと、シドの足元には猫達がまとわりついて、ガリガリと引っ掻いている。

ね、猫達が助けてくれたの………?



「チッ、催促しやがって。待ってろ、今持って来てやる」


シドは、さっきいた校舎の隙間に入って行く。

奥の方に置いてある古ぼけたスチール製の棚を開けて、猫缶を取り出す。

あそこにエサを常備してあるんだあ。



「今日はこれだけだ。エサ代もバカになんねえからな」


いくつかの猫缶の蓋を開け、地面に置いていく。

猫達は、夢中でエサを食べ始める。



あ………エサを催促していたんだ。



シドは、さっきのことなんか気にするふうでもなく、立ち上がって軽く伸びをしている。

私は、まだ胸がドキドキしているってのに―――!



「ココのことは、秘密にしろ」


「秘密に?なんで?」


「ジルに見つかりゃ、面倒くせえコトになるからな」


「どうしよっかなあ」


「あ?」


私の答えに、凄みのある顔つきが返ってきた。

けど、負けずに続ける。



「シドがニャンコと戯れてるって、皆に話したいなあ」


私は、イタズラっぽく言ってみる。

シドばかりが優勢でいるなんて悔しいから、ここぞとばかりに、うわ手に出る。







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