第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~
なんだか………足元でカワイイ声がする………?
ミャア。
ニャア、ニャー、ニャー。
え、えっ、なんで?
なんでかわからないけど、いつのまにか、たくさんの猫に囲まれていて………。
えっと………。
この猫達、どっから来たの?
湧いて出てきたかのように、辺りは猫だらけになっている―――!
「うっわ、これって、どういうこと?シドって、動物使いなの?」
「動物使いって、何だよ」
よく見ると、猫達はピチャピチャと地面を舐めている。
あ、もしかして、さっきの中身?
廃人………じゃなくて、廃猫になっちゃう!
「ダメだよ、それは………」
―――と、私は、自分の手に持っている缶を見やる。
「食いつきが違うモグニャン………って、え………」
ラベルを読みあげていき………途中で気づく。
え?
これって………キャットフードォ?
「あの、これ、もしかして、猫缶?」
「見りゃ、わかるだろ」
「………ってことは、シドが、エサあげてるの?」
「ああ」
シドが、しゃがみこんで猫の頭を撫でている。
はあ?
『シドと猫』って………。
意外過ぎる。
どう考えてても、『シドと麻薬』の方がシックリくるわ。