第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~
と。
―――いた!
意外と近くに、シドの姿をみつける。
少し先の校舎と校舎の隙間で、こちらに背を向けて何かしている。
シドのいる方は日陰になっていて、様子が見えない。
「シ………」
声をかけようとして、口を塞ぐ。
そして、急いで身を隠す。
………今日は、隠れてばかりだな。
そんなことを思いながら。
もう一度、慎重にシドの姿を覗き見る。
考えてみれば………こんな、ひと気のないトコで何してるんだろう。
こういうトコで、ワルがやるコトってのは、相場が決まってる。
タバコだよね!
あっれ?
でも、シドは、もうタバコ吸ってもいい年齢で。
いやいや、年齢の問題じゃなくて、学校でタバコってのが、いけないんだよね?
おっと、それは、さておき―――。
タバコを吸いに来たわけじゃないとしたら?
もっとワルって、何するんだっけ?
ハタと思いつく。
まさか………クスリ、とか!?
もちろん、クスリって言ったら、アレよ、アレ。
麻薬ってコト!
知識が無さ過ぎて、どんなモノか、まったく想像つかないんだけど。
やり過ぎると、頭がおかしくなって、下手したら廃人になっちゃうんだよね。