• テキストサイズ

【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第4章 ピアノレッスン~シド~




~迷い~


陽も傾き始めた、夕刻。

その日も、いつものようにピアノ室でのレッスンだった。

いつもならルイの方が先に来ていてピアノを弾き始めているのに、今日は珍しく私の方が早かった。

公務で遅れてるのかな。

ピアノの前に腰掛け、ゆっくりとメロディーを奏でる。

元々私の方が先に練習していて、だいたいは弾けていたので、私がルイに教える形であったのに、いつの間にかルイの方が上達していて、私は、すっかり遅れをとっていた。

いつも、つまづいてしまう箇所………ルイに引き込まれて戸惑ってしまう箇所を、繰り返し弾く。

――――1人で弾いてる時は、大丈夫なんだけどな。

この箇所に差し掛かったら、1人で演奏してるつもりで弾いたら、うまくいくのかな………。

けど。

やっぱり、ルイのメロディーをよく聴いて、ハーモニーを奏でたい。

とても素敵な旋律だから。

お互いが溶け込むような、そんな情熱的な場面だから………。







/ 978ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp