第24章 私立リアリン学園!8時間目~ルイ~
そう思って、軽く目を閉じ、浸っていると。
「………っ!!!」
突然、ドアが開いて、体勢を崩れて後ろに倒れ込みそうになる。
転ぶ―――っ!!!
と。
そんな私を支えたのは、ほかならぬルイだった。
後ろから両腕を掴まれ、抱きとめられている―――。
「急にドア開けてごめん。大丈夫?」
「あ、うん、なんとか」
首だけルイの方を向けると、鼻先が触れそうなほどの距離にお互いを感じて、私もルイも同時にハッとして、慌てて離れる。
ルイは、そのままピアノの方に向かって行き、椅子に座る。
「私がいるって、わかってたの?」
「そのガラスに影が映ってた。誰かまでは、わからなかったけど………何してるのかと思って」
「昨日は邪魔しちゃったから、今日はここでルイのピアノ聴いてたんだ。また聴きたいって思ってたから。もしかしたら、ルイがいるかなって………」
そこまで話して………。
アッと手を口にあてて、途中で黙る。
私ったら、何言ってるんだろう。
これじゃあ、ルイに逢いたくて来たって言ってると同じだよね。
―――恥ずかしいっ。
「私、また邪魔しちゃったね」
「………前も言ったけど、マイン先生は、邪魔じゃないから」
ぼそりと。
そう言って、目を逸らされる。