第24章 私立リアリン学園!8時間目~ルイ~
キンコンカンコン~ ♪
すぐにでも黒崎を問いただしに行きたかったけれど、容赦なく予鈴が鳴り出した。
ヤキモキしたまま、1時間目の授業へと、2年1組へと向かった。
「おはようございます!」
顔を上げ、堂々と挨拶をする。
けれど、生徒達は、ヒソヒソ話をするのをやめようとしない。
「静かに!」
できるだけ威厳のある声を出す。
すると。
「マイン先生は、メイドの時は、どんなコトを教えてたんですかあ?」
「あー、俺もご奉仕してもらいてぇ」
ニヤニヤと、意味深な発言をする男子生徒達。
………顔が、ひきつっていくのを抑えられない。
ギュッと唇を噛みしめる。
チッ、とカインが舌打ちをしている。その横で、いつになく真剣な表情でこちらを見ているノア。
立ち上がろうとするカインを、慌てて目で制する。
ここで反論しても炎上するだけ。
事態は、何も変わらない。
ワイワイと騒ぎ立てる生徒達になすすべもなく、ただ、両手を握りしめた。
―――バンッ!!!
突然。
机を叩く大きな音に驚いて、皆は一斉に後ろを振り返る。
「授業、始めて」
ルイの静かな声が、教室に響き渡る。
今の………ルイが?
「何?」
クラスメイト達を、冷たい表情で一瞥するルイ。
その迫力に押され、誰もが正面を向き、黙り込み、教科書を広げ始める。
私は、その様子にホッとして授業を始めた。