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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第4章 ピアノレッスン~シド~




~ジルとシド~





コ、コンッ。

ノックの音がしたかと思うと、返事を待たずに乱暴にドアを開け、部屋へと入って来る人物。

「………人の部屋に入って来るのに、礼儀があるのでは?」

机に向かっていたジルは、険しい表情をノックの主に向ける。

「ノックは、した」

ノックの主―――シドは、ズカズカとジルの側に近づき、机にバンッと手をつく。

「俺を、つまんねえ用件で呼びつけるな」

「………ピアノレッスンの事ですか?」

「それ以外に何がある」

ジルは、ふっとため息をつき、書類を束ねがら立ち上がり、腕組みをする。

「プリンセスのご指名だったもので」

「ご指名、ね。密室で男と女が2人きりで、何も起こらねえとでも思うか?大事なプリンセスがどんな目に遭ってもかまわねえってのか?教育係様よぉ」

「シド」

たしなめるには、鋭すぎるジルの口調。

「………冗談だ」

言い過ぎたと思ったシドは、そう返す。

「とにかく、断る」

そう言って、部屋を出ようとするシドの背中に、告げるジル。

「あなたを指名した理由をご存知で?」

「あ?」

「プリンセスから、何か聞いておりますか?」







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