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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第4章 ピアノレッスン~シド~




「………交渉決裂だな。他、あたれよ」

シドは、背を向けて、部屋を出ていこうとする。

「………っ、待って!」

慌てて、後を追う。

「なんで?こんなに頼んでも、ダメ?」

シドの腕をとっさに掴んで、引き止める。

「んな、公の場で演奏とか、ガラじゃねえからな。それに、お前のピアノレッスン受けるほど、俺は、暇じゃねえ」

それだけ言うと、シドは私の手をやんわりと引き剥がし、部屋を出て行った。





力なくピアノの前の長椅子に腰掛けて………。

予想は、していたけど。

もしかしたらって………そう、思ってた自分がいた。



『アイツなら、お前の頼み、喜んで聞いてくれんだろ』



シドの言葉が、頭の中で、リフレインする。

シドもそうであってほしいと、密かに思っていた。

シドとのピアノレッスンを、どこかで期待していた。

けど………やっぱり、ダメだった。

淡い思いは、見事に砕け散って。

力なく肩を落とした―――。







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