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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第1章 皆でお祝い♪ ゼノ様バースデー!



そして、ゼノ様は、続けて語ってくれたのだった。

『だが、ニシンの骨が喉に刺さってな………苦しかったのだが、母の嬉しそうな顔を見ていたら、言い出せなかった』

驚いて目を見開く。

魚の骨が刺さるって………子どもだったゼノ様にとって、相当な痛さだったと思うけど。

『それで、どうなさったのですか?』

『そのままこらえて、完食した』

ゼノ様は、当時の事を思い出したのか、少々苦い顔を見せる。

『だから、魚がお嫌いになったのですね?』

『骨が、な』

思いがけない話が聞けて、ゼノ様をカワイイと思ってしまい、つい笑みがこぼれてしまう。

『おかしいか?』

『いえっ………あ、では、これからは、私が骨を取ってさしあげます!』

『………何?お前が骨を取ってくれるだと?それならば、いただこう』

そう言ったゼノ様は、柔らかい笑顔を浮かべていて………。





「………様、………マイン様~~、マイン様ってば!」

ユーリの声に、はっと我に返る。

「ぼーっとしちゃって、大丈夫?疲れちゃった?」

心配そうに私の顔を覗き込んでいる。

ち、近いっ………。

「………だ、大丈夫だよ」

「さては~~、ゼノ様の事でも考えてた?」

いたずらっぽい眼差しで、ユーリが言う。

「………っ、そ、そんなんじゃっ………!」

慌てて否定するけども………。

そのとおりだし………。

いけない、いけない。

料理に集中っと!

えっと、どこまで進んでたっけ………。

出来上がった具材を、手元の楕円形の大きめの耐熱皿に、急いで敷き詰め始める。







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