第24章 私立リアリン学園!8時間目~ルイ~
さっきのシドとルイの会話を思い出す。
『泣き虫ぼっちゃん』
………泣き虫ぼっちゃん、か。
シドは、ルイの弱みを握ってるんだとばかりに優越感を持っているようだけど。
二人がよく知った仲だということが、その言葉で感じ取れた。
つまり、泣き虫だったルイの子どもの頃を知ってるってことだもんね。
ルイの流す涙―――。
それ、すごく綺麗なんだろうな。
………もう、想像するだけでゾクゾクするんだけど!
―――チラリと。
ルイへと視線を向ける。
今、4時間目。
2年1組での授業中。
静かな教室では、生徒達がペンを走らせる音だけが聞こえている―――。