第23章 私立リアリン学園!昼休み~シド&ルイ~
「マイン先生は、シドが好きなんですか?」
「え?」
唐突にそう言われて、私は目を瞬かせる。
「彼はやめた方がいいと思います。泣くのは、絶対にマイン先生の方ですよ」
深いエメラルドグリーンの瞳には、強い光が宿っていて。
ためらいながらも、はっきりとそう言い切るミシェル。
おっと、そう来たか。
「あのね、シドとは、昨日初めて会ったばかりで全然そんなんじゃないんだ。でも、心配してくれてありがとう」
「………っ、別に心配なんかしてません!余計なこと言ってすみませんでした!」
ミシェルは、顔を赤らめてサッと向きを変えて廊下をパタパタと駆けて、階段を昇って行く。
………もしかして、それを言うために、ここで待ってたのかな?
心配なんかしてませんって………素直じゃないなあ。
私は、少し遅れて宿舎へと足を踏み入れ、部屋へと向かう。
は~、疲れた。
そのままベッドにゴロンとしようとして、思いとどまる。
お風呂上がりにビール飲みたいっ!
冷凍庫にビールを入れて、バスタブにお湯を張る。
お風呂が沸くまでの数分で辺りを片付けてしまおう。
冷えたビールが楽しみ ♪