第23章 私立リアリン学園!昼休み~シド&ルイ~
と。
校門の方から、人影が現れた。
誰かが、こちらに向かって歩いて来る。
その姿が見知った人だと気づいて、声を掛ける。
「シド!」
「よお、マイン先生。それとお姫様か。意外な組み合わせだな………って、そんなことねえか。生徒会組だもんな」
「その呼び方、やめていただけます?私は、お姫様でも何でもないですから」
そう言って、スタスタと歩いて行くミシェル。
「待ってよ、ミシェル」
私の呼びかけにも足を止めることなく、やがてシドを通り過ぎ、構わず宿舎へと向かって行くミシェル。
そんなミシェルを気にするふうでもなく、シドは私に近づいて来た。
「こんな遅くまで生徒会か?」
「集計作業だったの」
「総会のか。宿舎の行き来自由って校則は、どうなった?」
………誰もが、同じこと気にしてるんだね。
「却下だよ」
「そりゃ、残念だな。行き来が自由になりゃ、マイン先生の部屋で好きなコトできたのにな」
ニヤリと笑うシド。
「………っ、す、好きなコトって何よ!?」
「マイン先生が今考えてる、ヤラシイコトに決まってんだろ」
「あ、あの、私はヤラシイコトなんか、考えてない、し………」
う………い、言い当てられてしまった………。
つい、しどろもどろになってしまう。
だって、シドが言うことだから、そういうコトかなって思っちゃうじゃん!