第23章 私立リアリン学園!昼休み~シド&ルイ~
「悪い、遅れた」
生徒会室のドアが大きく開き、カインとその後にノアが続いて入って来た。
「ごめん~、寝ちゃってた~」
いつものごとく、フニャリとしたノアの雰囲気が辺りに漂い、皆も思わず笑みを浮かべる。
「宿舎の件、結果出たのかよ?」
カインが、パソコンの画面を覗き込む。
やっぱり、一番関心ある校則なんだね。
「よっしゃ!却下かよ、やった!」
カインが拳を振り上げて喜んでいる。
「カインも反対だったんだ」
「あったりめえだろ、宿舎にまで女のキャーキャー声響いたら、かなわねえ」
そっか。
人それぞれ考え、違うんだなあ。
「では、この後は、任せます。ノア=レオンハート」
「ん~、了解」
アルバートは、ゆっくりとパソコンをノアの席へと滑らせる。
ノアは、自分の前にパソコンをしっかりと位置づけると、椅子を引いて一度座り直す。
と。
もっっのすごいスピードで、操作が始められた。
………は?
嘘でしょ?
すごい!
キーボードの音が、タタタタタンッって。
めちゃくちゃ速くて。
な、何が起こってるの?ってくらい。
私は、息を呑んだ。
………ノアって、やっぱり天才だあ。