第23章 私立リアリン学園!昼休み~シド&ルイ~
皆が生徒会室に向かい出したので、私もそれに続く。
少し前を歩くレオに追いついて、そっと聞く。
「ね、ロイドって宿舎には、いるんだよね?」
「ん?ああ、そうだね。俺は、よくわからないけど」
さっきは、『身体が弱いって………いいね、その発想』って。
いかにもロイドのことを知ってる口ぶりだったのに。
レオも話したくない様子なんだよね。
なんでだろ。
いいや、聞いちゃえ!
「ね、レオ、ロイドのこと知ってるんだよね?というか、皆知ってるんだよね?どんな人?教えて」
私は、少し声を大きくして、歩いている皆にわざと聞こえるように言う。
「マイン先生には、かなわないな。ロイドはね、言うなれば、素行不良ってとこかな」
レオが苦笑しながら答える。
「素行不良?」
あー、学校には一人や二人必ずいるよね、そういう人。
なるほど。
だから、今日の生徒総会には出席していたけど、投票はしてないってとこなのかな。
「ゼノ様は、クラスメートですよね?」
「ああ。悪いヤツではないが」
………最後の、『が』が気になったけど。
もうすでに生徒会室に着いて、集計作業に取り掛かり始めたので、ロイドのことを聞くのは、ここまでにする。
席に着くと、投票用紙の束を渡され、各々集計を始める。