第23章 私立リアリン学園!昼休み~シド&ルイ~
「あとは………3年1組、ロイド=グランディエ」
その名前を告げると、皆の表情が強ばった気がした。
………ロイド=グランディエ。
あ、確か、いつも欠席している生徒だ。
3年1組の一番後ろのドアに近い席が、彼の席で。
いつだって空席なのだ。
そういえば、私は、まだ会ったことがない。
「あの、ロイドって、いつもお休みの生徒ですよね?身体が弱いとかですか?」
私は、ジル教頭に向かって、そう聞く。
すると。
「身体が弱いって………いいね、その発想」
私の言葉を静かに繰り返して、レオが笑いを堪えている。
「生徒総会に出席していない生徒に投票権はございませんので」
「え、だって、今日の総会は、欠席者なしって」
「ロイドの件は、私が請け負いますので、心配は無用です。さあ、それよりも早く生徒会室へ。集計作業が大変ですよ。マイン先生、後はお願いしますよ」
ジル教頭は、笑みを浮かべてはいるものの………これ以上の追求は許さないとの、無言の圧力を醸し出している。
こうなると、もう何も聞き出せない。