第23章 私立リアリン学園!昼休み~シド&ルイ~
「用務員のおじさんだと?誰が、んなこと言ったんだ?」
「えっと、それは………」
すごい目つきで睨まれて、口ごもる。
絶っっ対、言えない………っ。
「まあ、大体、想像つくがな。どうせ、あのアイドル執事もどきだろ」
ギクッ!
アイドル。執事。
その単語で。
………ユーリだって、バレてるよぉ。
「ちっ、あの野郎、後でシメとかねえとな」
ギャア~~、どうしよう………ユーリ、ごめんっ。
心の中で、ユーリに平謝りして。
あ。
そうだ。
「あの、差し入れありがとうございました。お肉と………ビール」
昨夜のことを思い出して、お礼を言う。
「敬語はいらねえ。そう誰かに教わらなかったか?」
「あ………うん。じゃ、シド。あの、どうして差し入れしてくれたの?」
「バーベキューには、ビールがつきもんだからな」
「うん、そうだよね………って、そういうことじゃなくて。生徒思いなのはわかるけど、お肉、とっても高そうだったから」
「生徒思い?そんなんじゃねえ」
「へ?」
「こういう機会に生徒会に恩売っておくのも悪くねえからな」
「は?」
………どういうこと?
「たった一本のビールで、マイン先生の俺への印象も、いいモンになってんだろ?餌付け成功だな」
………?
私の頭の中は、ハテナマークが飛び交う。
この人は、何が言いたいのだろう?